『インベージョン(原題:The Invasion)』映画レビュー

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所謂焼き増しチックなリメイク映画ではあるものの、十分に佳作の出来。ニコール・キッドマン或いはダニエル・クレイグのファンであれば充分に楽しめる作品。

ニコール・キッドマン&ダニエル・クレイグのSF映画『インベージョン(原題:The Invasion)』からの一コマ。

【ストーリー】
ある日突然、原因不明のスペースシャトル墜落事故が発生。シャトルの破片には宇宙から飛来した未知のウィルスが付着しており、それが世界中で謎の感染症を引き起こした。ウィルスに感染した人間が睡眠をとると、その際に分泌されたホルモンが作用して”感情を失った何者か”に変貌してしまう。主人公キャロルはウィルスと闘いながら、息子を探しに行く…。

本作はアメリカの作家”ジャック・フィニイ”のSF小説『盗まれた街(原題:The Body Snatchers)』の映画化作品。なんと今作で4度目の映画化。
因みにそれぞれの年代と原題は以下のとおり。

  • Invasion of the Body Snatchers (1956)
  • Invasion of the Body Snatchers (1978)
  • Body Snatchers (1993)
  • The Invasion (2007)

私は本作が初見でした。
単純にダニエル・クレイグ観たさに鑑賞したのですが、大盛り上がりするシーンはないものの、テンポが良くてそれなりにワクワク・ドキドキするシーンも有り、結構丁寧に作られていたので楽しめました。それから期待していなかった主演のニコール・キッドマンがとっても綺麗。なんて云うと怒られるかもしれませんが、キッドマンの作品を最後に観たのは『アイズ ワイド シャット(Eyes Wide Shut)』で、この時の吹き替えの最悪さも相まって、彼女の印象はどん底だったもので…見事に観直しましたよ(単純)。

本作は『007 カジノ・ロワイヤル』の翌年である2007年公開の作品ですが、ダニエル・クレイグは髪の毛が長めで、結構印象が違いますね。だけど吹き替えも小杉十郎太さんで、途中サングラスをかけているシーンなどは完全にボンド臭が漂っていましたし、『007 カジノ・ロワイヤル』でCIAのフィリックス・ライターを演じたジェフリー・ライトまで出演しているし、こりゃ完全に狙ってますね。

話の筋としては王道というかありがちで、別段驚きもしなかったのですが、兎に角テンポが良かったので最後まで緊張感が維持できてそれなりに満足でした。
これ以前の3作品を観てこられた方は不満点もあるかと思いますが、ここから遡っていこうかなと思わせるには充分な一作でした。

内容(「Oricon」データベースより)
外見は変わらず一夜にして別人のようになってしまう。精神科医のキャロルと同僚のベンは、原因を究明しウィルス拡大の阻止に乗り出すが、ウィルスに感染しない方法はただ一つ“決して眠らないこと”。誰一人信用できない悪夢のような状況の中、二人の戦いが始まる…。ニコール・キッドマン×ダニエル・クレイグ共演で贈る戦慄のSFアクション。