『ゴーストライター(原題:THE GHOST WRITER)』映画レビュー

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期待していた程では無かった為かあまり印象深い作品ではないが、割とストレート且つ丁寧に作られているサスペンス映画。

映画『ゴーストライター(原題:THE GHOST WRITER)』のユアン・マクレガーがいる一コマ

ロマン・ポランスキー監督作品。ユアン・マクレガー主演、ピアーズ・ブロスナン出演の”地味”と云うよりは”静かな”と褒めたくなる佳作。

英国首相アダム・ラング(ピアーズ・ブロスナン)の自叙伝執筆を依頼されたあるゴーストライター(ユアン・マクレガー)は、ラングの滞在先であるアメリカ東海岸の孤島で缶詰にされることとなった。前任者のゴーストライターは、事故で死んだらしい…。あまり捗らない原稿作成中に、ゴーストライターはラングの発言と前任者の記録に矛盾を見つけ、やがて大きな陰謀に巻き込まれてゆく…。

ポランスキー監督っぽさのある独特の映像と雰囲気を感じつつ、静かで妖しい幕開けでした。話が進むうちに大きな陰謀が少しずつ見え始めますが、全編を通して派手なシーンは皆無。それでも最後まで飽きずに鑑賞できたのは、ひとえに上手なカット割りの賜物でしょうか。

名も無きゴーストライターを演じたユアン・マクレガーには存在感を感じなくても良いのかもしれませんが、
「あっ!ユアン・マクレガーだ!」
と思っちゃってどうにも気になる(笑)。
英国首相を演じたピアーズ・ブロスナンもそれほど印象深い役どころではありませんでしたが、
「あっ!ジェームズ・ボンドだ!」
と思って、どうにも気が散ります。

映画自体は淡々と進んでいって何か突出した部分があるわけではありませんでしたが、セットの作り込みが中々素晴らしくて印象に残りました。
多分もう一回くらい鑑賞してみたら細かい部分に気が付いて、評価が上がりそうな作品かも。

内容紹介
名匠ポランスキーがサスペンスフルに描く、ミステリー・エンターテインメントの金字塔!
知りすぎた、男(ゴースト)―。英国首相は、なぜ戦争に加担したのか。その謎を、目覚めさせてはならない―。
【キャスト】
ユアン・マクレガー、ピアース・ブロスナン、キム・キャトラル、オリヴィア・ウィリアムズ、トム・ウィルキンソン、イーライ・ウォラック
【スタッフ】
監督・脚本・製作:ロマン・ポランスキー、撮影:パヴェル・エデルマン、音楽:アレクサンドル・デスプラ、原作・脚本:ロバート・ハリス 「ゴーストライター」(講談社文庫)