『ゴスフォード・パーク』映画レビュー

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英国の名優が勢揃い!館での殺人を舞台にした群像劇!その素晴らしいセットに息を呑み、そのぼやけた焦点には溜息必至!

ロバート・アルトマン監督、ケリー・マクドナルド、マギー・スミス出演の『ゴスフォード・パーク』タイトル画像

群像劇を得意とするロバート・アルトマンが監督した作品。英国のカントリーハウス『ゴスフォード・パーク』を舞台に上流貴族とその召使い達が織りなす、サスペンス要素を含んだ群像劇。鳥撃ち目的に、アッパー階級の貴族たちが召使いを連れて『ゴスフォード・パーク』に訪れます。優雅で自分たちでは何もしないワガママな貴族と、彼らに使われている召使いたちが意外と自由奔放に暮らす様の対比が面白いです。この館で起こる殺人事件が題材のサスペンス映画とはいえ、本格推理や謎解きの様なものは皆無といって良いので、そちらを期待している方は避けたほうが無難。

登場人物が兎に角多いので、一度観ただけでは面白さは分からず、ただただ時間だけが過ぎてゆきますので、予め予備知識として登場人物を把握しておくか何度か鑑賞すると良いのではないでしょうか。

ハンニバル・レクターの『レッド・ドラゴン』にも登場するエミリー・ワトソンや、可愛いんだけどアゴ周りがタンマリ&モンマリしているケリー・マクドナルドをはじめとして、名優と呼ばれる役者がたくさん出演しており、衣装やセットの作りこみも細かいので、本当に英国貴族やメイドの生活を覗き見している気分になれます。カズオ・イシグロ原作の『日の名残り』もそうですが、こうして当時の英国貴族や執事・メイド達の生活ぶりを垣間見ることができる貴重な作品だと思います。

ただし、貴族にもメイドにも焦点をあてちゃって、全体的になんだかボヤけてしまった印象も強く残りました。

内容(「キネマ旬報社」データベースより)
巨匠、ロバート・アルトマン監督がイギリス上流社会を皮肉ったブラックコメディ。32年のイギリス。“ゴスフォード・パーク”で開かれたパーティーで、客人の映画プロデューサーが最新作の構想を披露するが…。
内容(「Oricon」データベースより)
1932年イギリスの“ゴスフォード・パーク”と呼ばれるカントリー・ハウスを舞台に、貴族たちが集まる優雅なパーティの最中、突然起こった密室殺人事件の謎を解き明かす、名匠ロバート・アルトマンが贈る傑作サスペンス。出演はマギー・スミス、マイケル・ガンボンほか。