『シャーロック・ホームズの冒険1巻 第一話:ボヘミアの醜聞』

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グラナダTVのテレビドラマ、『シャーロック・ホームズの冒険』の記念すべき第一話。ジェレミー・ブレット演じるシャーロック・ホームズが、本当にはまり役。

内容(「Oricon」データベースより)
イギリスの人気サスペンス・ドラマ「シャーロック・ホームズの冒険」のDVDシリーズ。「ボヘミアの醜聞」「踊る人形」の全2話収録。
レビュー
製作: マイケル・コックス 製作補佐: スチュアート・ドウティ 原作: コナン・ドイル 音楽: パトリック・ゴワーズ 出演: ジェレミー・ブレット/デヴィッド・バーク 声の出演: 露口茂/長門裕之
— 内容(「CDジャーナル」データベースより)

さて、今回紹介するのは、グラナダTV制作の『シャーロック・ホームズの冒険』第一話【ボヘミアの醜聞】です。DVDには【踊る人形】も収録されていて2話仕立てなのですが、ボリュームがあるので1話ずつ紹介していきます。

シャーロック・ホームズ役を演じるジェレミー・ブレットは、まさにコナン・ドイルの小説に描かれている挿絵から飛び出してきたかのようです。デビッド・バーク演じるワトスンはとても優しそうですね。NHKで放送された日本語版のワトスンの吹き替えは長門裕之さんですが、個人的にはすっとぼけた感じの長門版ワトスンは好きですね。ホームズは露口さんの吹き替えも人気ですが、やはり独特のハリと艶のあるジェレミー本人の声が最高です。フロックコートにステッキ、シルクハットに懐中時計、そしてパイプを吸う姿…ジェレミー・ブレットのシャーロック・ホームズは本当に魅力たっぷりです。

ベーカー街の221Bにあるホームズたちの住まいに、高貴な出で立ちで仮面(仮面というか若干変態っぽい感じですが…)をつけた尊大な男がやってきて、ホームズにスキャンダルのもみ消しを依頼します。ホームズは即座にこの尊大な依頼人の正体を見破りますが、緊張して畏まるワトスンと自分を貫いて堂々としているホームズの対比や、洗練されたロンドンの紳士ホームズと豪華に着飾った依頼人との対比が面白いです。そして後にホームズのあこがれの人として語り継がれる女性、アイリーン・アドラーも登場しますが、なんというかもう少し美人の配役はなかったのでしょうか。どうもこの『シャーロック・ホームズの冒険』には美人があんまり出てこなくて、だいたいケツアゴ(笑)だったりするんですけれども、当時の英国人女性はこんな感じなのが美人だったのでしょうかね?今作ではホームズの変装を存分に見られますが、本当にうまく化けています。暫く気が付きませんでした。

イメージ以上のホームズとワトスンに、TVドラマとは思えないくらいに丁寧に作られた19世紀の英国を見事に再現した舞台。パトリック・ゴワーズの素晴らしい音楽とも相まって、英国本国や日本でも大人気を博した『シャーロック・ホームズの冒険』の第一話として、ふさわしい作品です。