『ザ・ウォーカー(原題:原題: The Book of Eli)』映画レビュー

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ゲームのFALLOUT3的な世界観を持つ核戦争後の世界に、一冊の本を運び続ける男がいました。その男の名は…って、原題は既にタイトルでネタバレしてるのね…。

デンゼル・ワシントン、ゲイリー・オールドマン出演の『ザ・ウォーカー(原題: The Book of Eli)』イメージ画像

大規模な戦争で文明が崩壊した世界を舞台に、とある本を『西』に向かって運び続ける男の物語。なんだか面白そうな設定でしたのでDVDを購入して鑑賞しました。役者もデンゼル・ワシントンにゲイリー・オールドマンと、超安心の配役です。
映像の世界観はヒャッハーな敵キャラや壊れた高速道路に潰れて朽ち果てた車や建物、物々交換が基本で水が貴重品…映像全体が埃っぽくて若干セピアな色調などの要素が、まんま『FALLOUT3』と云うゲームに瓜二つで、このゲームをプレイしていた私には、ジャストミートな一作(笑)。

ネタバレはしたくないので、約2点程ある重要なことは書けませんが…なかなか楽しめる作品でした。アルバート&アレン・ヒューズ監督は『フロム・ヘル』の監督時にも存分に発揮した、世界観の構築は今作でも健在。だけどだけど、30年も歩いてきたにしては少ない距離と、年寄りはみんな死んじゃったみたいなことを語っておきながら、なんとな~くデンゼル・ワシントンが老いて見えなかったり(ゲイリー・オールドマンは良い感じに老けてたけど)、世界観とアクションシーン以外は他の映画と比べて見所が箇所が極めて少なかったり…と少の不満点も残る作品でした。個人的には何度もリピート再生をしておりますが、ストーリー云々よりも世界観体験の為といったニュアンスです。ただし、アメリカ人にとっては全然別の深い意味のある映画なのかもしれませんが、それを語る=ネタバレってことになってしまうので止めておきましょう。

【ストーリー】
大規模な戦争により、文明が崩壊した世界。誰が名づけたか“ウォーカー”と呼ばれるその男は、30年間、世界でたった1冊だけ残る“本”を運び、へと旅を続けている。本を守るため、行く手を阻む敵は容赦なく殺す。彼の目的地はどこなのか?その本には何が記されているのか?
一方、大勢の盗賊たちを率い、王国に君臨する独裁者カーネギーは、世界を支配するためにどうしても必要なその本を手に入れるため、旅を続ける“ウォーカー”の前に立ちはだかる。砂塵渦巻く荒野を舞台に、世界を揺るがす一冊の本をめぐる壮絶な死闘が開始された―!旅の先にあるのは、荒れ果てた世界の“希望”か“絶望”か!?2人の男の戦いの果てに、驚愕の結末が待ち受ける!!