『パンドラム』映画レビュー

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

B級テイストながらも、その丁寧な演出等の作りとオチには感心できる佳作。

内容(「Oricon」データベースより)
人類の生き残りをかけた異色SFアクション!西暦2174年。地球滅亡寸前、人類は地球と同じ環境の惑星タニスへの移住を計画し、選ばれし者たちが搭乗した宇宙船エリジウムが旅立った。やがて二人の飛行士が冷凍睡眠から目を覚ますと、誰もいない宇宙船に乗船していることに気づく。何故そこにいるのか、自分たちが何者なのか全く記憶のない中、船内と探索していると彼ら以外にも恐ろしい何かが存在しており…。

『パンドラム』は2009年公開の、ドイツ・アメリカの合作映画である。宇宙船の中で繰り広げられる、所謂密室系のSFホラーといったところだろうか。

二人の乗組員が宇宙船の中で冷凍睡眠から目を覚ますと、不思議なことに他の乗組員の姿が見えない。しかも二人には記憶を失っており、何故この場にいるのかすらよく理解できていなかった。二人は船内の探索を開始するが、宇宙船の中では恐ろしいことが起こっていた…。

デニス・クエイド位しか知っている俳優がおらずに最初は少々戸惑ってしまったが、映像や演出などがそれなりに丁寧に作られていて飽きずに鑑賞できました。寧ろ、適度にコンパクトに纏めてあったが故に全くダレることがなく、最後まで程よい緊張感が持続したことに感心した。

作中には宇宙人と云うよりもヘンテコ宇宙怪獣の様な、そんな謎めいた生物が登場するのだが、これがまた『エイリアン』に『ディセント』とか『プレデター』のイイトコ取りの様なチープさがなんとも良かった。
心理的な恐怖感の煽り方もしっかりしているし、驚けるオチもきちんとあるし、マイナー寄りの作品としては充分に楽しめる作品だと思う。