『カリートの道(原題:Carlito’s Way)』映画レビュー

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アル・パチーノ演じるカリートが立ち直ろうと藻掻きまくるんだけど、悪の海は広かった…そもそも抜けだそうとしているようには見えなかった(笑)。ショーン・ペンの演技も見事!他の出演者も悪役商会勢揃い状態のブライアン・デ・パルマ監督作品。

goo 映画より
愛する女のために足を洗おうとしながらも、周囲によっていやおうなく再び悪に手を染めざるをえなくなる男の姿を描いた犯罪ドラマ。「スカーフェイス」以来、10年ぶりにアル・パチーノとブライアン・デ・パルマがコンビが組んだ。元ニューヨーク州最高判事のエドウィン・トレスの2編の小説Calito’sWayとAfterHoursを原作に、「ジュラシック・パーク」のデイヴィッド・コープが脚本を執筆、「レイジング・ケイン」のブライアン・デ・パルマの監督で映画化。撮影は「ボディ・ダブル」「アンタッチャブル」などで監督とコンビを組んだスティーブン・H・ブラム。音楽は「愛と死の間で」のパトリック・ドイルで、ジョー・コッカーの『ユー・アー・ソー・ビューティフル』などの70年代のヒットナンバーが効果的に使われている。美術は「ディック・トレイシー」などで2度アカデミー賞を受賞したリチャード・シルバート。主演は「セント・オブ・ウーマン 夢の香り」のアル・パチーノ。共演は「カジュアリティーズ」のショーン・ペンほか。

パチーノがちっともプエルトリコ人に見えないけど、まぁご愛嬌(作品中でもイタリア人に見えるとフォローあり)。
刑期を終えて出所したカリート・ブリガンテは、今度こそ悪の道から足を洗おうと決意する。だけど世間では大物の悪役として有名だし、昔の仲間のところに戻るしかない訳で…当然のことながら良くない誘いが盛りだくさん!
それから、カリートの弁護士を務るクラインフェルドを演じたショーン・ペンが物凄いハマリ役です。この人は本当に映画ごとに別人になりきってしまいますね。最初の方は全然気が付きませんでした。
また、後に『ロード・オブ・ザ・リング』3部作でアラゴルンを演じて人気を博することになるヴィゴ・モーテンセンが、とっても情けなくて惨めなちょい役で出演。
他に特徴的な外見でお馴染みのルイス・ガスマンもいい味を出しております。この人、見た目もコミカルで良いけど妙に甲高い声がいいよね。まさに陽気なプエルトリカン。

前半は少々ゆったり目で大人しい映画だな~という印象でしたが、カリートが南国バハマでの真っ当で新しい生活に向かって猛然とひた走り始める後半は見事でした。タメにタメまくって最後に出してきた緊張感溢れる銃撃戦のシーンは、まさにブライアン・デ・パルマ作品の面目躍如か。

凄く大好きな映画なので、もっともっと語りたい部分がありますが…。とても語り尽くせそうにないのでまたいつか。