『ヒットマン(原題:Hitman)』映画レビュー

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「じゃあ、いつ脱ぐか?…今でしょ!」オルガ・キュリレンコが無駄に脱ぐ!お前はモニカ・ベルッチか!…ありがとう!同名の人気ゲームを映画化した、スタイリッシュなクライムアクション。

内容紹介
「レオン」「トランスポーター」のリュック・ベッソン率いるヨーロッパ・コープ製作!
華麗でスピーディーなスタイリッシュ・アクション!!

本作『ヒットマン(原題:Hitman)』は、2007年に公開された映画で、アメリカ・フランス合作のクライムアクション。人気ゲームシリーズ『ヒットマン』の設定を元に、リュック・ベッソン率いるヨーロッパ・コープが製作している。

冷静かつ凄腕のヒットマンである主人公”エージェント47”を演じたのは、ニコラス・ケイジ主演の『60セカンズ』などにも出演していたティモシー・オリファント。今回はバシッとキマったスーツ姿にスキンヘッド、後頭部にバーコードの刺青があるという謎の男。

エージェント47は、次の任務を控えてロシアに潜伏していた。ターゲットのロシアの政治家”ミハイル・ベリコフ”の射殺に成功するが、何者かの密告でインターポールとロシア連邦保安庁の双方から追われる身となる。エージェント47はその密告者を探し出すべく動き始める。自分を罠にはめたのは誰なのか?それを探すうちに、美しくも謎めいた娼婦”ニカ(オルガ・キュリレンコ)”と出会う。ニカと行動を共にするうちに、次第にエージェント47にも人間らしい感情が芽生え始める…。

私はこの『ヒットマン』というゲームはやったことはありませんでしたので、特段思い入れや前情報もないまま鑑賞したのですが、ありがちといえばありがちなストーリーでもそれなりに満足することができました。

まず第一に、ティモシー・オリファント演じるエージェント47の見事なアクションシーン。暗殺者にしてはちょっと発砲しすぎですが、緊迫感があってド迫力の銃撃戦や殺陣など、もっとたくさん観たい気持ちになってしまいます。ただしエージェント47は強くて無感情で、ターゲットを消すことになんの躊躇もない設定のキャラクター。それ故に格好良さよりもバイオレンスさが際立つ印象となり、そこは少々不満。

第二に、やはり無駄に脱いじゃうオルガ・キュリレンコの存在。お前はモニカ・ベルッチか!と言いたくなると同時にお礼も言いたくなっちゃう複雑な男心。映画に付き物のラブシーンは個人的にどうでもいいんですが、この”無駄に脱ぐ”というのがたまらない。例を挙げると『007のドクター・ノオ』の放射能除染シーンとか、『バーバレラ』のオープニングとか。ああいう無意味且つお気楽なサービスカットね。あれがたまらなく好きです。
じゃあオルガ・キュリレンコが脱ぐだけの女優なのか!?と問われると、これは自信を持ってNo!と云えますね。『薬指の標本』で見せた透明感があって純粋そうな女性”イリス”と、『007 慰めの報酬』で演じたボンドガールの”カミーユ”は気が強く男勝りの女性役。挙げた例としては両極端ではありますが、どちらも見事でした。
本作で演じた娼婦”ニカ”は、慰めの報酬の”カミーユ”近いイメージです。初めは精密機械のように冷静で非情だったエージェント47の心を、最後には開かせてしまう、大変重要な役どころ。恐らくこのゲームのファンは女なんか要らないと思ったのではないかと思いますが、映画化にあたっては勿論一般のお客さんにも向けたアプローチが必要となります。その点において、このニカの存在そしてオルガ・キュリレンコの起用は大当たりだったのではないでしょうか。

あと、本作のDVDにも書いてあったりするんで常々思うことなんだけど、”無修正版”とか書いて煽るのはいい加減やめてくれ!モニカ・ベルッチが出ている映画とかもさぁ!金が持たん!(笑)