『小説家を見つけたら』映画レビュー

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ショーン・コネリーの渋さが光る感動の名作映画。文才を見出された黒人少年と、小説や人生の師となる孤独な小説家との心のふれあいを通した、とても心温まる作品。

【ストーリー】
バスケットボールのプロ選手を目指す、ブロンクスに住む16歳の高校生ジャマール。
彼には隠れた文学の才能があった。
偶然か運命の導きか、彼が見つけたのは、40年前ピューリッツァー賞に輝いた処女作一作だけを残して文壇から消えた幻の大作家、フォレスターだった。
少年に文学の才能を見出した大作家は彼の導き手となると同時に、自らも、心閉ざして生きてきた人生に向き合うことになる・・・。
ガス・ヴァン・サント監督が『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』に続き、天才少年とその才能を導く師の温かい交流を描いた至極の感動作。

ありきたりな作風ではあるが、貧しくも文才のある黒人少年と、ある理由でデビュー作を最後に断筆した老人小説家との師弟関係を通した心の交流を、見事に描いている作品。ショーン・コネリーの頑固老人っぽい役柄を自然に演じている演技が見事です。黒人少年ジャマールは、貧しいけれど家族の愛に恵まれていて、とっても素直な少年。コネリー演じるフォレスターに、ふとしたことから小説の才能を見出されるんだけど、それ以前にバスケが上手くて名門高校からスカウトされたりと、貧しい以外は恵まれてるじゃん!と思っちゃったんで、バスケの部分は正直無くても良かったんじゃ?
…ってことも、観終わっちゃえば関係なく感動できちゃいました。わくわくの前半、心の交流を描いた中盤~感動の後半と、どのシーンも素晴らしかった。

個人的にこういう歳の離れた男同士の心の交流を描いた映画に弱いのかなぁ。アル・パチーノとクリス・オドネルの『セント・オブ・ウーマン』とかも、何度観ても感動しちゃうから。